平成30年度事業報告書

 

平成30度事業の概況          

Ⅰ 総 括

  方針第一番目の千鳥ヶ淵戦没者墓苑における戦没者崇敬に関する思想の普及については、奉仕会主催による秋季慰霊祭(10月18日)を実施した他、厚生労働省の主催する拝礼式(5月28日)、遺骨引渡式  (8月8日、8月22日、9月12日、12月13日、2月14日、2月28日、3月7日、3月14日))を支援した。また関係諸団体等の実施する慰霊行事並びに一般参拝者に対する支援を着実に実施すると共に、墓苑の普及・広報については、広報紙、ホームページ等により情報を提供し、あらゆる機会をとらえて墓苑を国民的聖苑として理解を深めるよう国民一般への普及に努めた。

第二番目の国が行う墓苑の維持管理には、毎朝の清掃等密接に協力した。第三番目の奉仕会業務について理事会・評議員会、各種会議など準備を周到にして綿密な運営に努めた。以上、奉仕会の業務は概ね順調に遂行できたものと思料する。

 

 戦没者崇敬に関する思想の普及

1 秋季慰霊祭の実施

奉仕会主催の秋季慰霊祭は、10月18日(木)、寬仁親王妃信子殿下の御臨席を仰いで盛大、厳粛に挙行することができた。式典には内閣総理大臣(代理衛藤総理大臣補佐官)、厚生労働省、環境省、防衛省の各代表並びに各政党代表、自衛隊統合・陸上・海上・航空各幕僚長、陸・海・空各自衛隊の代表部隊・音楽隊含む約330名、各都府県代表及び同遺族会代表、戦友会、宗教団体、篤志団体、駐日関係各国大使(代理)、奉仕会会員等を含む総勢約1,000名の方々のご参列を頂いた。年度方針である「継承世代」(※)の参加促進については、関係団体等への働きかけ、会員への新聞折込チラシの配布等により、会員等約40名増(昨年度比)の成果を得た。

※継承世代:戦争体験並びに戦没者慰霊を引き継いでいく世代

 

2 国・諸団体による慰霊行事並びに一般参拝者への支援等

(1)   厚生労働省主催の「拝礼式」・「遺骨引渡式」

・拝礼式は5月28日(月)、常陸宮殿下の御臨席を仰いで挙行され、奉仕会はこの準備、実施を支援した。今年度は新たに

1,852柱が納骨された。

 

・遺骨引渡式は、これまで当墓苑で下記の通り実施され、奉仕会はその都度支援した。

    実施日

遺骨帰還団派遣地域

  帰還遺骨数

   8月 8日(

ハバロフスク、ザバイカル

70

  8月22日(

クラスノヤルスク、

 

11

 

9月12日()

ハバロフスク2次

31

12月13日(木)

パラオ諸島

45

2月14日(木)

硫黄島

42

2月28日(木)

東部ニューギニア

42

 

3月7日(木)

マーシャル諸島

48

3月14日(木)

ビスマーク諸島、ミャンマー

436

 

(2) 諸団体が実施する慰霊行事・一般参拝

関係諸団体等が行う慰霊行事並びに一般参拝が整斉、円滑に実施された。これに伴う各種団体が行う行事の日程調整、行事実施のための留意事項等についての説明、関係官庁への申請支援及び調整、式典・供花準備支援、湯茶の接遇等を実施した。

 

(3)  墓苑献花台の献花奉仕

夏季(4月~10月)は週1回、冬季(11月~3月)は2週間に1回、週末に帝国華道院研究部による献花の奉仕をいただいている。今年度は現在まで36回、墓苑に四季折々の花が絶えることなく、墓苑が清新に維持され参拝者の好を得ている。献花台の献花の状況については、広報紙に献花予定を掲載するとともに、奉仕会「ホ-ムペ-ジ」に毎週掲載、写真と共に、献花者の流派・氏名を掲載し幅広く広報した。

 

(4)  春・秋の奉仕茶会の行事

春4月1日(日)・秋11月11日(日)に千鳥ヶ淵戦没者墓苑奉仕茶会による春・秋の茶会を支援した。春は戦没者に対する献茶の儀の後に、秋には戦没者に対する供茶の後に各々呈茶席が設けられ、春・秋それぞれ約250名の参加があり、好評を得た。

 

 

3 墓苑の普及・広報

(1)  広報紙「千鳥ヶ淵」の発行

引き続き、墓苑及び慰霊に関する情報を2ケ月毎、タブロイド版・4ペ-ジ、カラ-版の広報紙として7千部を作成し、奉仕会会員、関係官庁、各都道府県庁・同遺族会、戦友会、偕行社、水交会、各県偕行会・郷友連、千代田区観光協会及び墓苑の一般参拝者等に配布して、戦没者慰霊に対する啓蒙並びに墓苑の普及広報を図った。また、本年も広報紙を偕行社、水交会、昭和館、しょうけい館、昭和天皇記念館、三笠記念館等に、来訪者用として配布を依頼し広報を拡大した。

広報紙の内容は、カラ-写真を活用し、奉仕会の秋季慰霊祭、厚 生労働省拝礼式・遺骨引渡式、各種団体等が行う慰霊行事、遺族団 体・戦友会、その他各種団体等の参拝、献花台の献花、春・秋の奉 仕茶会、遺骨収集活動参加者の感想文、参拝者の感想文(参拝して 想う)などの記事を掲載し、時宜にあった墓苑に関わる最新且つ、 特色ある情報を幅広く掲載することに努め、読者の関心をより高め るよう内容の充実を図った。更に、「創建50周年史」より抜粋し た、墓苑の創建に関する記事を毎回連載し、来年度の墓苑創建60 周年の周知、意識の向上を図った。

 

(2) 奉仕会「ホームページ」の活用、墓苑活動状況の紹介

     「ホームページ」は、広く一般国民向けとして、千鳥ヶ淵戦没者

墓苑等に関する最新の情報を幅広く、適時に提供することを主眼に秋季慰霊祭、各団体の行う慰霊行事の状況並びに参拝状況、墓苑の年度行事、月間行事、環境省の管理事務所と連携・協力して墓苑内の草花、小動物等についても月2回程度の頻度で紹介、また、主要慰霊行事の動画等も適時に提供するなど画面構成と内容の充実を図った。その結果アクセス回数も順調に推移している。更に、「墓苑創建60周年瓦版」を開設し、創建60周年記念事業の紹介を行っている。

 

()  参拝者等に対する積極的な広報

団体、個人の参拝時に於いて、積極的に案内、説明を実施し参拝者の墓苑の周知理解に努めた。特に偕行社、水交会など主要団体には月例参拝時に毎回、墓苑の近況を紹介し、プロジェクターを用いて理解を容易にする事に努めている。また、参拝者に対して参拝記念の飴を積極的に紹介し、これまで最高の1064個の飴の販売を通じて墓苑の広報に努めた。

 

 

 (4) マスコミの活用

     マスコミ関連の墓苑取材に対しては、墓苑の広報の好機でもあり

柔軟に快く対応している。 秋季慰霊祭など、マスコミ各社に対して慰霊祭実施について案内し、更に60周年記念行事についても情報提供した。報道記者等が取材に訪れた際は積極的情報提供等に協力した。

 

()  前屋における広報写真の展示

    前屋に年間を通じての秋季慰霊祭、拝礼式、各慰霊団体等の行事状況の写真を掲示して、墓苑の日頃の慰霊奉賛の状況を出来るだけ多く紹介し参拝者への興味、関心を高めることにより、墓苑への理解を深めた。

    

 

Ⅲ 国が行う墓苑の維持管理等に密接に協力

  六角堂周辺及び休憩所の清掃等

参拝者が常に清新にして心安らかな気持ちで参拝出来るよう墓苑開苑前に、墓前の清掃等を徹底した。又供花用菊の準備、管理を適切にして参拝者に気持ちよく献花して頂くよう努めた。

 

  資料の閲覧案内、閲覧者記録簿の管理

環境省に依頼されている閲覧資料の保管・整理、閲覧資料等利用者把握のための帳簿の記録等を実施すると共に先の大戦等に関する資料の閲覧希望者に対する案内、疑問・質問等に適切に対応できるよう努めた。

 

3 慰霊に関する調査研究

電話或いは来訪される戦没者遺族等の情報提供依頼に応えるため、資

料を収集整理、状況により情報資料をまとめ相談者に提供した。

 

4 墓苑広報板の設置

    一般参拝者の墓苑に対する理解を増進することを目的に、休憩所内

に設置している墓苑広報板により適時、各種墓苑情報を提供した。

 

Ⅳ 奉仕会の運営

1 各種会議の実施等

  (1)理事会・評議員会の開催

・第1回通常理事会を平成30年4月19日(木)に開催した。 

・定時評議員会を平成30年5月15日(火)に開催した。

・第2回通常理事会を平成31年2月13日(水)に開催した。

 

(2)その他の会議

・参与会を5月28日(月)に開催、奉仕会の運営、特に、慰霊関係諸団体との支援協力について助言を伺った。

・平成31年度主要慰霊行事調整会議を平成31年2月26日(火)に開催した。

 

 

 2 参拝者献花用菊花、飲料等の販売

   参拝者に対する献花用の菊花及び参拝記念飴、飲料等を準備提供した。

 

3 奉仕会の基盤充実(財務強化の推進等)

   奉仕会への「入会案内」を新規に作成し、「秋季慰霊祭」において非

会員に配布するとともに、休憩室に設置した結果、新規入会正会員31

名、終身会員16名、特別会員3個団体の成果を得た。また、ホームペ

ージ、広報紙「千鳥ヶ淵」等による入会案内、及び奉納寄付について支

援依頼等の財務強化に努めた。

 

 4 墓苑創建60周年準備・実施

   創建60周年の準備計画を作成し、これに基づき逐次諸準備を推進中

である。3月末からパネル展を、3月31日(日)には野外音楽コンサ

ートを開催するなど一部の記念事業を実施した。標語・ロゴマークを継

続使用するほか、広報紙に墓苑の創建に関する記事を連載する他、広報

紙、ホームページ等を通じ60周年を迎える旨の周知を図った。

 

 5 その他

  米国国防総省捕虜・行方不明者調査局(DPAA)長官及びタイ王国仏教高官尼僧の来苑・参拝に際し、墓苑及び奉仕会の概況を説明し、相互の交流を深めた。